2012年7月1日日曜日

スミレ


たとえば、スミレを見てスミレと思えばもうその花をよく見ないだろう、

と、小林秀雄さんは言ってます。 美とは沈黙を強いる。言葉は邪魔なのだと。

しかし、一方で、展覧会に行って、ちょっと、2,30分本物を見ただけでは、単なる本物という見せ物を見ただけだろう。本当に好きになったらほしくなるもんさ、印刷でもね。

というようなことも言ってるんですよね。

欲しいという感情、そして所有するということには、何か、一種深いものがあるということでもあるのでしょう。それは、人とつきあうということと同義なのかもしれません。アルは、それがソクラテスのいうような恋(エロース)の感情なのかもしれません。美についてもそうですが、本当に小林さんの仰っていることを理解しようとすることは難しい。

初出:mixi たとえば、スミレを見てスミレと思えばもうその花をよく見ないだろう 2009年04月15日を加筆修正して「スミレ」と改題

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